異常の見える化、可視化

「トヨタ生産方式」の生みの親である、大野耐一氏はその著書である「トヨタ生産方式」の中で「ムダは隠れてしまっている」と記している。ムダが自身で隠れる訳ではなく、人に隠されてしまうのである。「作り過ぎのムダ」では、作り過ぎで生じた在庫(ムダ)を移動させることも仕事と見なされ仕事とムダの見分けができなくなってしまう。仕事とムダの見分けができるようにすることが「目で見る管理」である。ムダを見える化するために「かんばん」が生まれたとされている。

また、トヨタの生産ラインでは、「アンドン」と呼ばれる生産ラインの異常を知らせるランプを設置し、ランプの色によって異常の発生とどのような種類の異常かを瞬時に「みんなに見える」ようにした。この方法は、生産現場における「見える化の原点」となっている。

つまり、「見える化」とは、見たくない時にも隠れるムダが目に飛び込んで来るようにし行動することを意味する。「見える化」は【フィードバックができる】こと、【アクションができる】ことが含まれていると考える。


一方で、「可視化」とは、「見える化」とほぼ同様に意味で、以前より使われており、あえて区別する必要はない。もともと人の目には見えない事物や現象を、映像やグラフ・表などにして分かりやすくすること。目に見えない業務プロセスをハッキリと見えるようにするために業務フロー図などを作成し誰もが等しく理解できるようにすることであり「属人化を排除できる」というメリットが期待できる。

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