そもそも、品質管理活動とは、自分たちで決めた、仕組み、ルールに基づいて業務を行い、もしそれが不備であれば、見直し修正し、より良い仕組みに改善していく活動のことであり、日常管理の中でそれを実行していくことが求められます。
以下のフローは、品質管理活動の全体像を表しています。
(1)品質管理活動
ものづくりは、受注-購買-製造-検査-出荷という日常サイクルが繰り返されています。 ものづくり現場では、決められたことを着実に実行する「ルール順守」と問題や異常が起こったら早期に発見し、対策処置を取らなければなりません。
そして、その基本となる活動は、業務の見える化、その結果の見える化を行い、不備があればフィードバックを進め、標準化していきます。これを着実に進めて行く活動を継続させていけるのか?管理層は現場の現状を良く観察し、アイデアを出し、工夫を重ねて行かなければなりません。
(2)日常指標管理と改善活動
日常管理では、業務そのものの結果(QCD)と、業務方針の改善目標が達成されたかどうかを日常的に確認していくことが求められているのであって、 決して改善活動だけが独立して行われるものではないことを理解する必要があります。
しかし現状では、業務からQCサークル活動が乖離している状況が見られ、改善効果が見られないムダな活動となっています。
(3)異常管理
異常管理とは、異常(不具合の前兆)を捉えて、迅速にそれを処理することであり日常管理の中で、異常とは何か、異常が発見されたらどうするのか?を決めておく必要があります。「異常」が、より作業者にとって分かり易い具体的な例示ができるかどうかがポイントとなります。
(4)ルール遵守の仕組み
クレーム、不良の最大原因は基本ルール不順守にあると言っても過言ではありません。それは、基本ルールの教育不足と、自ら定めたルールを守らず、個人の判断や解釈、勘違い、連絡不徹底などで、基本ルールが徹底されていないからです。
しかし、日本の企業では、文書化されたルールよりも、組織風土、暗黙知などに影響を受けやすい傾向があり、仮に悪い組織風土におかされている場合は、修正するのはなかなか容易ではありません。 そこで日々管理の中に、①自ら守っていることを確認、②標準外れがすぐわかる、③遵守状況の第3者確認を行うというように、ルール順守のしくみを作って継続させることが重要です。
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