FMEA簡易評価法

社内で決められた、信頼性設計のプロセスを踏むことを前提として、その結果、得られた設計アウトプットが、信頼性基準を十分満たしているかどうかを評価する評価法です。

簡易評価法の利点としては、信頼性設計の完成度が十分か、不十分かを簡単に評価する方法で、FMEAの本来の目的は損なわずに評価します。自社で培った、信頼性設計のルール通り、もれなく設計がされているなら信頼性は十分と判断します。 FMEAレビュー実施時点では、故障モード一点一点抽出し、時間を掛けて検討・評価し、判断する必要はありません。レビューでは、抜け漏れがないか、またリスクアセスメントのB領域で、判断に迷う、ごく少数の故障モードを対象とし、専門家の意見を取り入れていくのが目的であるので、信頼性設計は、自社の予防対策を組み込んだ設計ルールに従って行った結果、十分か、不十分か、漏れがないか?YESかNOの判断を行う、簡易評価法を採用します。 

対策の完成度判断による簡易評価法では、対策が十分かどうかを判定します。信頼性設計基準に基づいた予防対策が十分かどうかを3つの評価項目にそれぞれ点数を付けて評価します。

評価項目

 (S)故障モードの影響緩和対策は十分か?

 (O)故障モードの発生予防対策は十分か? 

 (D)故障モードの検出対策は十分か?

各評価項目はセルフFMEA実施結果に照らして評価を行います

 2:対策は、信頼性基準を十分満足している

 1:対策は、信頼性基準を満足していない(基準に沿って再検討が必要)

 0:対策は、信頼性基準そのものに規定がない、または基準自体新たに検討要

総合評価は(O)×(S)×(D)の計算結果を基に行います。

 8:合格(信頼性は十分満足する)

 1または2または4:追加対策必要

 0:不合格(信頼性設計基準の再検討必要)

この評価法は、部品単体あるいは、少数の部品からなるアッセンブリー等のFMEA実施時に使用します。またFMEAレビューにおいて、信頼性設計、安全性設計が万全かどうかを判定する場合にも使用可能です。  

データとデジタル技術活用で未来を創る!スキルアップ学習サイト

高崎ものづくり技術研究所では、DXを製造業の若人材育成、品質改善、新製品開発、新市場進出など事業再構築、利益確保のため、組織・人・しくみの再構築、経営品質向上のための情報発信、手順書、テキストの企画編集を行っています。工場の現場ですぐに使える製造品質改善手順書、中小製造業のための組織設計、人材育成、新製品開発など経営品質改善に役立つ豊富なコンテンツをオンライン・電子媒体(DVD)で提供しています。

0コメント

  • 1000 / 1000