1.概要
(1)品質向上のための現場改善は、管理・監督層が日常業務の中で、異常や変化点に気づきそこか ら派生する問題の大きさを予測し原因究明と対策を講じます。
(2)モノと情報の流れ図を作成して、その流れが阻害されている場所(工程)を特定します。
(3)原因はすべて、品質管理のしくみの問題として捉え、ルール(手順書・業務マニュアル、フロー)がどうなっているのか?現状とのGAPを認識することが出発点になります。
(4)ミスの発生は、「氷山の一角」であり、その下に隠れている管理の悪さが原因となっています。
(5)そして、発生した問題は、ルールの有るのか無いのか?それを守っているか?の「ルールの原因フロー」によって原因を特定します。
2.モノと情報の流れ図
管理監督者は、日常管理業務を通じて、現場で自らの目で、モノと情報の良い流れができているか観察し、診断しなければならない。管理監督者は、異常、変化を捉え(気づき)、派生する問題を予測し、管理上の原因を特定する。
・異常、変化を捉える(QCDS)
・そこから派生すると考えられる問題を予測、特定し影響度を分析する
「納期遅れが頻繁に生じる」、「お客様からのクレームが多い」などの異常や変化点に着目した場合、その要因は何か?どの工程で生じているかを洗い出す。要因はいくつも考えられるため、グループでディスカッションしながら、項目を挙げていく。
3.ミスは氷山の一角
異常・変化の発生する品質管理上の要因は、表面的なミスを上げるのではなく、水面下に隠れている管理の不備欠陥を指摘する。例えば
・作業性が悪いので、ミスが出やすい
・作業引継ぎ時、口頭での伝達事項に漏れが生じる、など
4.要因のグルーピング
要因をグループ分けし、その問題がなぜ起きるのか?原因を特定する。
5.ルールの原因究明フロー
原因はルールの原因究明フローに従って特定する。
・ルールがあるのか?無いのか?
・ルールを守っているのか?いないのか?
・ルールに不備、欠陥は無いのか?
6.該当ルールと突き合わせ、現状とのGAPを明らかにする
モノと情報の流れの中でどの工程で流れが阻害されているかを特定し、深堀作業を行い現場・現物と管理ルールを照らし合わせる
7.対策案(ルールと運用方法)の検討
該当するルールの不備を修正し、あるべき姿と作業の事態とのGAPを埋める対策案を作成する
・ルールの見直し
・ルールの周知
・ルールに基づいた運用実施
・差異が生じた場合は再修正
・運用の定着と効果を確認
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