FMEAにおける故障モードの考え方

評価テストや検査では見つけることができない潜在不良を顕在化させるためには設計時点で、想定される故障・事故発生までの一連の流れの中で、「故障モード」を出発点とした「ボトムアップ設計」を行う必要があります。

一般に、故障モードをすべて列挙し、FMEA解析することと解説されますが、ただ列挙しただけではFMEAを正しく実施することはできません。故障・事故発生を予測するには、そこに至るまでのプロセスを解明する必要があります。


 「ほこりや湿気が溜まる」→「火花放電を繰り返す」→「徐々に炭化する」

  →「電気が流れる」→「発火する」

というプロセスを経て、火災事故に発展します。このメカニズム、流れが重要となります。故障モードだけを列挙しても、故障や事故の発生までの流れは、想像できません。トラッキング(導通)現象を故障モードと捉えるか、故障と捉えるかを議論するのではなく、使用条件、環境条件から事故発生に至る一連の流れ、発生シーンを捉えてFMEAを実施する必要があります。単独で「端子の短絡」という故障モードをリストアップしても、発生メカニズムと事故の予測を行うことは困難な作業となります。


また故障モードは、機構部品だけ捉えても片手落ちです。

最近の製品は、ソフトウエアが組み込まれており、また製品には様々な購入ユニットやアッセンブリーが組み込まれています。この場合の故障モードはどのように考えれば良いでしょうか?

(詳しい解説を知りたい方は、別途、当研究所発行の電子マニュアルをお求めください)

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