部品受注生産工場のリードタイム短縮手法

テーマ:ボトルネック工程基準の生産管理手法


自動車部品などの製造工場では親工場からの受注は典型的な多品種少量生産を強いられています。背景として、海外生産・海外調達の増加により、国内で生産するものは

 ・量の少ないもの

 ・納期の短いもの

 ・商品ライフさいぅるの短いもの

 ・設計変更、納期変更の多いもの

などが対象となっており、中小企業は、競争激化のなかで、条件が悪くてもこのような案件を受注せざるを得ない状況にあります。

このため多くの問題を抱え、経営を圧迫し、赤字経営に陥っている工場も見受けられます。

 ①工程管理面・・・飛び込み、追加、変更が多く管理工数増加、在庫増加

 ②設備面・・・汎用機、稼働率低下、標準化、ライン化困難

 ③作業面・・・多能工化が必要、段取り替えが多い、新製品立ち上がりロス

 ④材料面・・・手配工数大、購入単価上昇、納期管理工数増、不良在庫増加

 ⑤仕様面・・・出図遅れ、技術者不足、品質トラブル増大、仕様確認工数増

そこで、このような工場の受注生産方式をどのように改善していったらいいか具体的な手順を整理してみたいと思います。

 ①流れを清流化する

 (ライン数を極力絞り、製品ロットごとにどのラインを流すかを決めます)

 ②製造ラインに投入する基準ロット数量を決める

 (基準数より多い場合はロットを分割し流します)

 ③各ラインのネック工程を把握する

 (投入からネック工程まで、ネック工程から完成までの基準日程を決めます)


以上により、ネック工程の能力を考慮し、ネック工程集中を避けた日程計画が決まります。

ライン数を増やすのではなく、製品ごとに流すラインを固定し、ライン数を絞ること、また注文数量をそのまま流すのではなく、基準ロット数量を決めて、一回で流すロット数量を少なくすることによって平準化された日程計画が立て易くなります。


更に、改善を進めて、リードタイム短縮を実現するにはどうしたら良いでしょうか?

 ・工場長の業務改革・品質改善活動活動マニュル(PDF)

   http://factorysupport-takasaki.com/article/429951397.html

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