なぜなぜ分析の対象として以下の3つを考えます。
①なぜ発生したのか、物理的な因果関係を探る(傷の原因は落下させたなど)
②なぜ発生したのか、現場の管理上(4M)の不備を探る(現場のルール)
③なぜ流出させたのか、工場の仕組みの不備を探る(組織間、工場全体のルール)
①はモノや機械の現象面から原因究明、②と③は工場の管理上の原因究明です。 現場ではモノや機械の現象を三現主義正しく捉え、それがなぜ発生したのか、その上で②の作業ミス や連絡ミスなどの管理上の原因を探ります。
以上の考え方を基にして、真の原因を探ります。
その原因を対策することによって、二度と同じ問題が発生しない原因を真の原因といいます。
では、「機械の回転軸が摩耗した」という問題の原因を分析してみます。
摩耗の原因は摩擦によるもので、その物理的な原因は、潤滑油不足です。対策は、潤滑油が切れないように注油を行えばよいことになります。
しかし、再発を防止するには、現場のルールの不備を是正する必要があります。
日常点検のルールで、潤滑油を給油する項目が抜けていたというルールの不備が見つかったとすると、定期的に注油するという項目を追加します。
更に、新しい機械を導入した場合、注油の周期は今までと同じでない可能性があります。その時はその注油周期を見直すという現場ルールの修正が必要となります。このように現場の状況が変化した場合の修正・周知・順守の確認の再発防止のルールも必要になってきます。これは、工場の共通ルールに不備がないかを確認する必要があります。
工場の現場でトラブル対策を行う場合は、思い付きでなぜなぜを繰り返すのではなくしくみ、ルールに基づいて原因を究明する必要があります。
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